体幹を鍛えることは綺麗なボディラインを作ることで重要ですが、
ヨガで体幹を鍛えるメリットや効果はあるのでしょうか?
また、筋トレやピラティスとの違いや、併用のやり方があるのかを初心者向けに解説していきます。
ヨガで体幹を鍛えるメリットと効果
体幹とは、顔・首・腕・足以外の部分である、身体の中心部を指します。
体幹には、腹筋や背筋のほか、肩甲骨や太ももやふくらはぎなどの筋肉が含まれます。
地面に生えている木が幹によって枝を支えているように、人体も体幹によって姿勢が保たれており、姿勢やバランス、動きの安定性に大きく関わっています。
体幹が弱いと、猫背や腰痛などの不調や、怪我や転倒のリスクが高まり、逆に、体幹が強いと姿勢、呼吸、血行や代謝が良くなり、さらに筋力や柔軟性も向上し、運動能力や日常生活の質も高まります。
では、ヨガではどのようにして体幹を鍛えられるでしょうか?
ヨガは、呼吸と動きを連動させて行うポーズ(アーサナ)を中心としたエクササイズです。
ポーズにはさまざまな種類がありますが、その多くは体幹部分に負荷をかけるものです。
例えば、このような犬のポーズと呼ばれるものは、腕や足だけでなく、背中やお腹の筋肉も使って身体を支える必要があります。
犬のポーズ
さらに、ヨガでは呼吸法(プラーナーヤーマ)がとても重要で、深く均等に呼吸することで、横隔膜や内臓を刺激し、内側から体幹を強化することができるのです。
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では、ヨガと他の体幹トレーニングとの違いは何でしょうか?
一般的な体幹トレーニングは、単一的な動作で、特定の筋肉に負荷をかけて刺激するエクササイズです。
例えば、クランチは、腹直筋や外腹斜筋など特定の筋肉に集中的に働きかけることができます。
クランチ
これらは効率的に筋力をアップさせることができますが、反面、筋肉が硬くなったり、関節や腰に負担がかかったりする可能性もあります。
一方、ヨガの場合は特定の単一的な動きだけではなく、全身の筋肉や関節を流れるように動かすエクササイズです。
例えば、太陽礼拝(サンサルテーション)などは、前屈や後屈、ひねりなどを組み合わせた12ポーズの流れるような動きを行いますが、これらは柔軟性や可動域を広げるとともに、筋力や持久力も養います。
太陽礼拝
また、ヨガは心身の調和を目指すものであり、ポーズを行う際には、自分の身体や感覚に注意を向けることで、集中力やリラックス効果も得られることができます。
体幹トレーニング | ・単一的な動作を繰り返す | ・特定の部位を鍛える | ・負荷を耐える時間が長い |
---|---|---|---|
ヨガ | ・呼吸と組み合わせた流れるような動作 | ・体幹だけでなく全身の筋肉を使って鍛える | ・呼吸に集中してリラックス効果が見込める |
初心者向け!体幹を鍛えるヨガのポーズ3選
ヨガには、体幹を使うポーズがたくさんありますが、今回は初心者向けに簡単にできるポーズを3つ紹介します。
1.板のポーズ
板のポーズは、お腹や背中にある体幹を鍛える代表的なポーズです。
腕や肩、脚などの筋肉も同時に使うので、全身の筋力アップにも効果的です。
・四つん這いの姿勢になる
・手のひらを床につけたまま、足を後ろに伸ばしてつま先立ちになる
・背中やお尻が反らないように注意し、お腹を引き締めて体を一直線に保つ
・この姿勢を10秒から30秒ほどキープ
・キープできなくなったら、ゆっくりと四つん這いに戻る
・これを3回から5回繰り返す
2.椅子のポーズ
椅子のポーズは、腸腰筋や骨盤底筋などを一挙に鍛えるポーズです。
椅子のポーズをすると、下半身の血流が良くなり、冷え性や便秘などの改善にも役立ちます。
・立った姿勢で足をそろえて立つ
・両手を前に伸ばして肩の高さまで上げる
・肩甲骨を寄せて背中を丸めないように注意する
・ゆっくりとお尻を後ろに引いて膝を曲げていく
・膝がつま先より前に出ないように注意し、背筋を伸ばして胸を張る
・この姿勢を10秒から30秒ほどキープ
・キープできなくなったら、ゆっくりと立ち上がる
・これを3回から5回繰り返す
3.舟のポーズ
舟のポーズは、腹直筋や外腹斜筋などを効果的に鍛えるポーズです。
舟のポーズをすると、内臓の働きが活発になり、消化や代謝が促進されます。
・床に座って両足を前に伸ばす
・両手を前に伸ばして両足を浮かせる
・膝を曲げて足首をつなげる
・背筋を伸ばして胸を張り、お腹を引き締めて体のバランスをとる
・この姿勢を10秒から30秒ほどキープする
・キープできなくなったら、ゆっくりと床に戻る
・これを3回から5回繰り返す
これらのポーズは、自宅で簡単にできるので、毎日の習慣にしてみましょう。体幹が強くなると、ヨガの他のポーズもやりやすくなります。
体幹を鍛えるヨガのコツと注意点
体幹を鍛えるヨガを行う場合、以下3つのポイントに注目しましょう。
1、呼吸と動きを合わせる
2、背中が丸まらないように姿勢を保つ
3、無理をしないで自分のペースで怪我を防ぐ
呼吸と動きを合わせる
ヨガでは、呼吸と動きを合わせることが大切です。
体幹を鍛えるポーズでは、深く力強い呼吸をすることが効果的で、深呼吸をすることで、酸素が全身に行き渡り、筋肉にエネルギーを与えます。
また、呼吸に合わせてポーズを変えることで、筋肉に刺激を与えて血流を促進することができ、体幹の筋肉に効果的に働きをかけることが可能です。
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ヨガでは、姿勢がポイントです。
特に、体幹を鍛えるポーズでは、背中が丸まらないように背筋を伸ばすことが重要です。
背中が丸まってしまうと、腰や首に負担がかかりし、呼吸も浅くなってしまいます。
背中が丸まらないようにするためには、おへそから上半身を引き上げるイメージで立ち、肩甲骨は寄せて下げるようにしましょう。
無理をしないで自分のペースで怪我を防ぐ
ヨガは、自分の体と向き合う時間です。
無理をしてポーズをキープしようとすると、筋肉や関節に負担がかかって怪我をする可能性があり、さらに無理をすると、呼吸も乱れてしまい、リラックス効果も得られません。
ポーズをするときは、自分の限界点を見極めて、無理のない範囲で行うようにし、ポーズの間は呼吸に集中して、筋肉の緊張と弛緩を感じましょう。
ポーズが辛くなったら、無理をせずに解放しても問題ないので、自分のペースで行うことで、怪我を防ぐだけでなく、体幹の筋肉にも効果的に働きかけることができます。
ヨガと筋トレの組み合わせ方
ヨガと筋トレどっちが痩せる?
ダイエットは運動量、摂取カロリー、生活スタイルなど様々な要素によって痩せるスピードや変化が変わるので、「ヨガだけ(筋トレだけ)やれば痩せる」というわけではないことを注意しましょう。
しかし、ヨガや筋トレはダイエットを促進させる上ではプラスの要素が多く、それぞれどのような効果があるのかを知った上でライフスタイルに取り組むと良いでしょう。
・インナーマッスルを鍛えることができる
・ストレスを減らし、リラックス効果が見込める
・身体に柔軟性が出る
・筋肉量が増えて、代謝が上がるため痩せやすい身体になる
・腹筋に縦線が入るなど、鍛えた部位は見た目に変化が出やすい
・メリハリがある身体になる
運動初心者にとって、筋トレはハードルが高いと感じる方が多いかと思いますが、そんな方には運動初心者向けでマンツーマンで指導をしてくれるパーソナルトレーニングがおすすめです!
ヨガと筋トレどっちを先に行う?
もちろんヨガと筋トレどちらも取り組むことは、身体にとって良いことがたくさんあるので無理をしない程度に取り入れることがおすすめです。
ヨガと筋トレの順番については、目的や体調によって変えてみましょう。
・筋力アップやシェイプアップを目的とする場合
→筋トレを先に行う
・柔軟性やリラックス効果を目的とする場合
→ヨガを先に行う
・体が硬い場合や怪我の予防をしたい場合
→ヨガでウォーミングアップしてから筋トレを行う
・身体が疲れている場合やクールダウンをしたい場合
→筋トレの後にヨガでストレッチを行う
ピラティスとヨガはどっちがおすすめ?
ヨガは、呼吸法やポーズを使って全身のバランスを整えるエクササイズですが、ピラティスは、器具を使って深層筋(インナーマッスル)を鍛えるエクササイズです。
ピラティスとヨガは、共通点も多いですが、以下のような違いがあります。
・ピラティスは身体の機能を高めることに重点を置き、ヨガは身体と心の統一に重点を置く
・ピラティスは器具やマットを使って動きを変化させ、ヨガはポーズや呼吸法でエネルギーを調整する
・ピラティスは姿勢や動作の改善に効果があり、ヨガは心や精神の癒しに効果がある
自分の目的や身体のレベル、好みや興味に合わせて選ぶと良いですよ!
姿勢や動作を改善したい、筋力をつけたい、集中力を高めたいという方は、ピラティスがおすすめです。
一方、心や精神を癒したい、エネルギーを活性化させたい、自己理解や自己受容を深めたいという方は、ヨガがおすすめです。
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ヨガでも体幹を鍛えられることを解説しました。
ご自身にあったやり方で、体幹強化や目指す身体を作ってみてくださいね。
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Getfit編集部
山本 夏実
Natsumi Yamamoto
Getfitの編集部パーソナルジム選びコンテンツ責任者
学生時代は日本大学文理学部体育学科にてスポーツと健康に関する科学的知識・技術を学ぶ。
取材で訪れたパーソナルジムの数は全国45ジムを超える。
実際に24/7WorkoutやUNDEUX SUPERBODY(アンドゥスーパーボディ)などの大手パーソナルジムに通いダイエット(体重-8kg)・ボディメイク(体脂肪-8%)の経験を持つ。
自身の体験を基に、パーソナルジム探しをするユーザーのためにパーソナルジム選びのノウハウコンテンツを執筆・発信。
プライベートでは24時間ジムや暗闇ボクシングジムに通うことが趣味。
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