健康志向が右肩上がりの現代。
身体をほぐすといわれるヨガやストレッチでストレス解消や健康を維持しようとする人が増えています。
しかし「ヨガとストレッチの効果の違いはなんだろう?」「どちらを選べばよいだろう?」「ヨガとストレッチだとどちらが痩せる(ダイエットに効果的)?」と、ジムの申し込みで悩む人も少なくありません。
そこでこの記事では、ヨガとストレッチの違い、2つの効果の違い、そしてダイエットに効果的なのはどっちか、ヨガ向きあるいはストレッチ向きの人の特徴について解説します。
ヨガとストレッチの違いは?
ヨガのポーズとストレッチは、見た目が似ていることから、「ヨガとストレッチ、どう違うのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。
まず、これら二つの違いについて簡単に説明します。
ヨガとは
ヨガは、発祥地インドの古代の呼吸法とポーズを組み合わせた身体、精神の健康を促進する運動です。
心と身体は切り離せないものとして捉えられているヨガは、身体の特定の部位を伸ばしたり強化するほかに、意識を集中させ精神的なリラックスを促進します。
精神的効果だけでなく、ポーズによってインナーマッスルを鍛える目的もあります。
ストレッチとは
ストレッチは、筋肉を伸ばすことで身体の柔軟性向上に焦点を当てた運動です。
身体の柔軟性を向上させ、関節の可動域を広げることに焦点を当てることを目的としています。
スポーツの前後に運動全体の効果を高め、けがの予防や筋力トレーニングの補完として、よく取り入れられています。
ヨガと異なり、精神的な側面にはあまり焦点を当てていません。
ヨガの目的
・身体と精神をリラックスさせる
・インナーマッスルを鍛える
ストレッチの目的
・身体の柔軟性向上
・怪我の予防やトレーニングの補完
ヨガとストレッチの効果の違いは?
ヨガとストレッチ、それぞれの効果の違いをより具体的に解説します。
ヨガに期待されている効果
ストレスの軽減
ヨガは、特有の呼吸法と瞑想(めいそう)を含み、心と身体のバランスを整えることが重要視されている運動です。
ヨガを続けることで、心を鍛える効果にも期待でき、ストレスに強い身体になり、たまっていたストレスの軽減や、心の安定を促進します。
そのほか集中力を高め、精神の平常効果に期待されています。
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ヨガは、自律神経に働きかけ、不定愁訴のような慢性的な不調や症状の対処に期待されています。
不定愁訴というのは、体調不良の自覚症状がありつつも、自律神経の乱れが原因だと考えられている、けれど医学的には所見が得られない、原因不明の不快感な状態のことで、
主な症状として、むくみや冷えの解消、肩こり、頭痛、腰痛、不眠症、全身のだるさなどが挙げられます。
ヨガを習慣として続けることで、不定愁訴が改善される可能性があります。
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ヨガは、腹式呼吸を繰り返し全身を使ってポーズをとるため、身体の深層部の筋肉が鍛えられ、筋肉や柔軟性がアップする効果があると言われています。
同時にゆっくりと筋肉を伸ばすことで、かたくなった筋肉がゆっくりとほぐれて、やわらかくなります。
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ヨガのポーズは身体のゆがみを矯正し、姿勢の改善をサポートします。
とくに、背骨や関節にやさしく作用し、悪い姿勢の矯正の効果に期待されています。
蓄積した身体のゆがみが解消して、正しい骨格に戻り、美しいプロポーションを手に入れることも可能だと言われている運動です。
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ヨガは、緊張した筋肉を和らげ、しなやかな筋肉に整えてくれる効果に期待されている運動です。
そのため疲労回復に効果的な運動だとされています。
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準備運動や整備運動によく行われるストレッチに期待されている効果について、ここでは5つピックアップして紹介します。
関節可動域の拡大
ストレッチをすることで、関節の可動域が向上する効果に期待されています。
筋肉を覆っている筋膜は、筋肉や関節を包み込んでいます。
ストレッチをすることで、筋膜も伸張し、筋肉や関節の動きをスムーズにする効果があります。
柔軟性の向上
ストレッチは、筋肉の柔軟性の向上効果に期待されている運動です。
柔軟性が向上すれば、身体の動きが制限されません。
そのため、運動前などにストレッチすることで、運動のパフォーマンスの向上にも期待されているのです。
血行促進
ストレッチで筋肉の柔軟性が向上することで、血流が促進され血行がよくなります。
それによって代謝が向上し、老廃物が効率的に排出され、むくみが解消されると同時に肌にもよい影響が期待されます。
血行が良くなることで、体温が上がるため、ストレッチすることで、冷えや肩こり、腰痛の改善にも期待されています。
ストレス緩和
ストレッチすることで、「幸福ホルモン」と呼ばれている「セロトニン」が放出され、このセロトニンは感情を安定させる効果があります。
また、ストレッチのような適度な運動は自律神経の不調和を緩和し、心身のバランスを整える効果に期待されているのです。
気持ちが安定することで、たまったストレスが軽減されます。
姿勢の改善
ストレッチは主に筋肉を柔らかくほぐすことが目的です。
しかし、やり方によっては、内側の筋肉、つまりインナーマッスルを強化することもできます。
このインナーマッスルを鍛えることで、姿勢の改善の効果があると言われています。
ぽっこりおなかの方には朗報で、ストレッチは引き締まったウエストラインを手に入れる効果もあります。
ヨガとストレッチならどちらが痩せる・ダイエットに効果的?
ヨガとストレッチ、痩せる効果に期待するならストレッチよりもヨガがおすすめです!
その理由は、ヨガは、呼吸法と全身を動かすポーズを組み合わせることで代謝が促進され、脂肪が燃焼されやすいということです。
ダイエットは基礎代謝を上げ、摂取カロリーよりも消費カロリーを多くすることが成功の秘訣です。
ヨガは他の運動と比べると消費カロリーが多くはないですが、ストレッチよりも全身の筋肉を動かしインナーマッスルを鍛えられるため、ダイエットやボディ目的であれば積極的にヨガを取り入れることがおすすめです。
さらに、ダイエットをする際は、甘いものを控えたり、炭水化物を制限したり、食事も制限しなければならないことがあります。
呼吸や集中力を重視しているヨガを継続的に実践することで、食事や生活習慣に対する意識が高まります。
そうなると、身体への感度が向上し、健康的な食習慣が身につき、結果的にはバランスのよいダイエットへの期待ができるわけです。
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ヨガとストレッチの効果の違いについて、ここまで解説してきました。自分の目的に沿ってライフスタイルに取り入れましょう!
・心身の調和を求める人
・体幹の強化(身体のバランスを保つ)をしたい人
・静的なポーズや瞑想に興味を持っている人
・自己表現や表現力を重視する人
・食事や生活習慣に対する意識が高めてダイエットしたい人
ヨガが気になる人は、おすすめのヨガスタジオを併せてチェック!
・筋肉や関節を伸ばして柔軟性を向上させたい人
・特定部位を重点的に伸ばし、疲労回復したい人
・運動前に身体をほぐしておきたい人
・姿勢を正しくしたい人
・首や肩、腰など特定の部位のコリに悩まされている人
ヨガとストレッチの違いを知ってトレーニングしよう!
ヨガとストレッチの効果の違いを解説してきました。
ヨガとストレッチは、姿勢の改善やストレスの緩和など、共通の効果もあります。
しかし、動作が違っていたり、それに伴う精神的な効果が違います。
とくに「心身の調和を求める人」などにはヨガがおすすめです。
「筋肉の柔軟性を求める人」にとってストレッチは最適でしょう。
「運動して痩せたい」「ダイエットが目的でヨガかストレッチのどちらかを始めたい」という人であるなら、身体の感度を向上して食事に対する意識を高められるヨガをおすすめします。
どんなことに身体の悩みを感じているのかを考えて、ヨガがよいかストレッチがよいか見極めて、身体に最適なトレーニングを選んでください。
この記事を書いた人
Getfit編集部
山本 夏実
Natsumi Yamamoto
Getfitの編集部パーソナルジム選びコンテンツ責任者
学生時代は日本大学文理学部体育学科にてスポーツと健康に関する科学的知識・技術を学ぶ。
取材で訪れたパーソナルジムの数は全国45ジムを超える。
実際に24/7WorkoutやUNDEUX SUPERBODY(アンドゥスーパーボディ)などの大手パーソナルジムに通いダイエット(体重-8kg)・ボディメイク(体脂肪-8%)の経験を持つ。
自身の体験を基に、パーソナルジム探しをするユーザーのためにパーソナルジム選びのノウハウコンテンツを執筆・発信。
プライベートでは24時間ジムや暗闇ボクシングジムに通うことが趣味。
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