ヨガは血流促進や凝り固まった筋肉をほぐす効果があるため、腰痛にも効果的とされています。
ただ、誤ったやり方で取り組めばかえって腰痛を悪化させてしまう可能性もあります。
そこで本記事では腰痛に効くヨガポーズや悪化しないようにするためにはどうすればいいかを解説していきます。
Youtubeで人気のまりこ先生の動画も紹介するので是非最後まで見てみてください。
【まりこ先生の動画つき】腰痛に効果的なヨガポーズ8選
まず、腰痛に効果的なヨガポーズを紹介していきます。
やり方も解説していますが、腰が痛くならないように注意して取り組みましょう。
チャイルドポーズ
チャイルドポーズは、ヨガの基本的なポーズの1つで腰や背中の筋肉をほぐし、血行を促進する効果があります。
肩や首、背中の筋肉が凝り固まっている方におすすめのヨガポーズで腰痛がひどいときは、お尻の下にクッションやブランケットを敷いて、腰に負担をかけないようにしましょう。
デスクワークで腰が気になる方におすすめのヨガポーズです!
①マットの上に正座で座る
②息を吐きながら前屈して両腕を頭の上に伸ばしつつ、床におでこをくっつける
③②の状態をキープしたまま、30秒ほどゆっくりと呼吸を続ける
④30秒経過後、息を吸いながらゆっくりと起き上がる
コブラのポーズ
コブラのポーズは、仰向けに寝て、手を肩の下につき、胸を持ち上げるポーズで、腰椎や胸椎の可動域を広げ、腰や背中の痛みを緩和する効果があります。
このポーズは、腰に負担をかけないように、無理に背中を反らせないことや首を後ろに反らせすぎないことが大切です。
コプラのポーズは医師も進めるほど腰痛予防に必須のポーズです!
①うつ伏せの状態で足を腰幅程度に開き、おでこの下で両腕を組む
②腕を胸の横へ置き、脇をとじる
③上半身のみをゆっくり起こす
④③のとき両手で床を軽く押すこと
⑤旨を天井に向けながら息を吸い、腰が痛くならない程度に上半身をそらす
⑥肩甲骨を寄せ、その姿勢を20秒〜30秒程度保つ
⑦繰り返す
キャット&カウ
キャット&カウは、四つん這いの状態から、背中を丸めたり反らせたりするポーズでこのポーズは、背骨や股関節、肩関節の柔軟性を高める効果があります。腰に負担をかけないように、腰を中心に動かさないことがポイントで背骨全体を動かすイメージで行うとより効果が出やすいでしょう。
キャット&カウのやり方を知りたい方はこちらの動画を御覧ください!
①四つん這いになり肩の下に手があるようにする
②おヘソ、骨盤の下に膝があるようにする
③おヘソを軽く引き、背筋を伸ばす
④息を吐き背中を丸め腰を下に向ける
⑤④の状態の時、おへそに目線を向ける
⑥息を吸いながら、腰を上向きにして腰が痛くならない程度に背中を反らせる
⑤3-5呼吸行う
合蹠のポーズ
合蹠のポーズは、座って両足の裏を合わせて、膝を床に近づけるポーズで骨盤の歪みを整える効果があります。
骨盤を整えることで、腰痛の症状を改善や予防、さらに股関節の柔軟性を高めることもできます。
合蹠のポーズは、無理に膝を下げるのではなく、自分のできる範囲で行いますが、膝が上がってしまう場合は、お尻の下にクッションやブランケットを敷いて、骨盤を起こすようにしましょう。
合蹠のポーズはこちらがおすすめです!
①床に座り両膝を曲げる
②両足の裏を合わせ、両足の親指を掴みながら体に引き寄せる
③背筋を伸ばし両方の膝を揺らす
④揺れを止めて頭を上げて息を吸いながら背筋を伸ばす
⑤脚の親指を掴み息を吐きながら、腰が痛くならない程度に頭を前に倒しながら息を吐く
⑥状態をキープしながら深呼吸を繰り返す
⑤繰り返す
ワニのポーズ
ワニのポーズは、仰向けに寝て、両手を床について、腰を左右にひねるポーズです。
腰や背中の筋肉をほぐし、血行を促進する効果があり、さらには内臓の働きを整えたり、ストレスを緩和したりすることもできます。
ワニのポーズを詳しく知りたい人はこちらの動画を御覧ください!
①床に仰向けに寝る
②左足は伸ばした状態で、右足の膝を曲げ両手で抱え、胸に引き寄せながら息を吸う
③息を吐きつつ、右足を左へ持ってくる
④右手は肩の高さでキープし、左手は右足を押して床に近づける
⑤反対側も同じように取り組む
ダウンドッグ
ダウンドッグは、全身の筋肉を伸ばすことができ、腰から足裏までの後ろ側の筋肉をストレッチするのに効果的です。
腰痛の原因のひとつに、ハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)の硬さがあると言われていますが、ダウンドッグでハムストリングスを伸ばすことで、腰の痛みを和らげることができます。
ダウンドッグは手が痛くなりやすいヨガポーズであるため、以下の動画を見て注意しましょう。
①両手、両足を床につける
②お尻を上げ横から見たときに三角形の形になるよう調整
③両手は肩幅より少し広げ指は大きく開く
④肩から地面を押すイメージで取り組む
三日月のポーズ
三日月のポーズは、前屈と後屈の動きを組み合わせたポーズで、腰や背中の筋肉を伸ばすだけでなく、骨盤底筋群(骨盤の底にある筋肉の集まり)を鍛えることができます。
骨盤底筋群が弱ると、骨盤が下がって腰に負担がかかり、腰痛の原因になることがあるため、三日月のポーズで骨盤底筋群を強化することで、腰痛の予防や改善に役立ちます。
こちらの動画で三日月のポーズを解説しています!
①四つん這いの状態になり両手を肩の真下に置く
②この際、両膝の間は拳1個分置く
③右足のつま先を正面に向ける
④上半身を起こし、右ひざを90°になるよう立てる
⑤床に左足はひざをつけた、足の甲を床につける
⑥ひざが前に出ないように、息を吸いながら背中を引き上げる
⑦息を吸いながら両手を合わせ、天井に向かって両手を伸ばしながら上半身をそらす
⑧30秒ほどキープ
⑨足を逆にして同じ動作を行う
ガス抜きのポーズ
ガス抜きのポーズは、その名の通り、お腹に溜まったガスを抜くのに効果的なポーズでお腹を圧迫することで、腸のぜん動運動を促し、ガスや便を排出しやすくします。
さらに、お腹を抱えることで、腰の筋肉が伸ばされるため、腰痛を和らげることもできます。
腰痛にも効くガス抜きのポーズはこちら!
①仰向けになる
②手を体の横に置き、両膝を立てる
③両膝を胸に近づけ、息を吸いながらお腹を膨らませる
※腰が痛くならない程度に胸を近づける
④息を吐きながら太ももを胸に抱き寄せる
⑤繰り返す
女豹のポーズ
女豹のポーズは、豹のように四つん這いになり、上半身を低く構えるポーズです。
腰や背中の筋肉を伸ばすだけでなく、骨盤底筋群や恥骨結合(骨盤の前側にある関節)を鍛えることができます。
骨盤底筋群や恥骨結合は、骨盤の安定性や姿勢に関係しており、弱ると骨盤が開いて腰に負担がかかることがありますが女豹のポーズをすることで骨盤底筋群や恥骨結合が強化され、腰痛の予防や改善に役立ちます。
腰が痛くならない女豹のポーズはこちらの動画がおすすめです!
①四つん這いになり、手のひらは肩幅、足の裏は腰幅に開く
②手のひらは床にしっかりと押し付け、指先は前を向かせ膝は直角に曲げる
③息を吸いながら、上半身を低く構え、胸を床に近づける
④頭は下げずに、視線は前方に向け背中はまっすぐに伸ばし、お尻は上に突き出さないようにする
⑤息を吐きながら、上半身を元に戻し、背中を丸めてお尻を膝に近づけ顎を引いて、頭を下げる。
⑥この動きを5回程度繰り返す
また、Youtubeで人気のまりこ先生は腰痛に悩む人でも取り組めるヨガを紹介しているので是非御覧ください!
ヨガが腰痛に効果的な理由
ヨガをすることで腰痛の原因とされる「骨盤や背骨の歪み」、「筋肉の緊張」、「ストレス」の3つが解消すると言われています。
骨盤や背骨の歪みの改善
ヨガは骨盤や背骨の歪みを矯正し、正しい位置に戻すのに効果的です。
骨盤や背骨の歪みが腰痛の原因として挙げられており骨盤や背骨が歪むと、姿勢が悪くなり、腰に余計な負担をかけることになります。
ヨガのには骨盤や背骨を伸ばしたりするポーズがありますが、これらのポーズに取り組むことで骨盤や背骨の歪みが矯正され、腰を正しい位置に戻すことができます。
ヨガは肩こりにも効果があります。肩こりに悩んでいるひとはこの記事がおすすめです!
筋肉の緊張の緩和
ヨガには体幹やインナーマッスルを鍛える動きが多くあり、ヨガに取り組むことで背骨を支える筋力をアップし、腰椎にかかる負担を減らします。
筋肉が緊張すると、血液やリンパの流れが悪くなり、疲労物質や老廃物が溜まりやすくなり、これが腰痛を引き起こすとされています。
ヨガは、筋肉を伸ばしたり、収縮させたりする動きが多くありこれらの動きは、筋肉の柔軟性や弾力性を高め、血液やリンパの流れを良くします。
これらの効果によって腰回りの筋肉を動かしやすくなり、腰への負担が少なくなるのです。
ストレス解消
ストレス解消も腰痛に効果的な理由の1つです。
ストレスは、自律神経のバランスを崩し、ホルモンの分泌を乱し、これが筋肉の緊張や血行不良、炎症などを引き起こし、腰の痛みを引き起こします。
ヨガは、深い呼吸法を行うことで、自律神経のバランスを整え、ホルモンの分泌を正常化します。
また、ポーズを行うことで、気持ちを集中させ、心の平静を得ることができストレスが軽減され、腰の痛みも和らぐとされています。
ヨガは睡眠の質向上やダイエットなどの効果もあります。ヨガが与える効果について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしましょう。
注意!ヨガで腰痛や椎間板ヘルニアが悪化してしまう可能性も
禁忌のポーズをやってしまった
ヨガには、腰痛や椎間板ヘルニアのある人には適さない、禁忌のポーズがあります。
腰を反らせるポーズや、腰にねじりを加えるポーズなどは、腰に負担をかけるだけでなく、椎間板にも圧力をかけることになります。
椎間板は、脊椎の衝撃を吸収したり、柔軟性を保ったりする役割を果たしていますが、過度な圧力がかかると、椎間板が破れたり、飛び出したりすることがあり、激しい痛みやしびれを引き起こす可能性があります。
ヨガで腰痛や椎間板ヘルニアを悪化させないためには、自分の身体の状態に合わせて、ポーズの選択や強度の調整をすることが大切です。
・逆転のポーズ
・体を捻るヨガポーズ
・深い側屈のポーズ
また、妊婦の方や産後の方でも禁忌のポーズがあるので、医師やヨガインストラクターと相談しながらヨガに取り組みましょう!
ヨガポーズの姿勢が悪い
姿勢が悪いままヨガを行うと、かえって腰への負荷が増えてしまいます。
骨盤が後傾すると(丸まる)と、腰椎が前に曲がりすぎて腰の筋肉が緊張し、骨盤が前傾すると、腰椎が後ろに曲がりすぎて腰の筋肉が伸びすぎてしまい、骨盤が水平な状態でなければ腰痛を引き起こしてしまいます。
そのため、骨盤が前傾も後傾もせず、水平になっている状態でヨガに取り組むことで腰椎のカーブも自然な状態になり、腰の筋肉バランスも整うのです。
正しいヨガポーズのやり方を知りたい人はこちらをクリック!
腰痛を悪化させないためにヨガ初心者が知っておくべきこと
ヨガで腰痛を悪化させないために、ヨガ初心者は主に知っておくべき3つのポイントをご紹介します。
生活習慣を変える
ヨガを始める前に、まずは生活習慣を見直してみましょう。
腰痛の原因の多くは、日常の姿勢や動作にあり、腰に負担がかかる運動だけでなく、睡眠不足や栄養不足、睡眠不足なども腰痛の原因になり得るのです。
そのため、ヨガだけでなく以下のような習慣を生活に取り入れることをおすすめします。
・3食バランスよく食べる
・水は毎日1.5L以上摂取するようにする
・身体全体を暖かくする
・ヒールでなくスニーカーなど高さがない靴を履く
・長時間同じ姿勢を取っている
これら以外にも背筋を伸ばして座るなどの習慣が腰痛改善に繋がります。
重度の腰痛であればヨガでなく医師や整体で診察してもらう
重度の腰痛や椎間板ヘルニアなどの症状がある場合は、ヨガをする前に必ず医師の診断を受けることが必要です。
場合によっては、ヨガをすることで、腰の痛みが増すだけでなく、神経の損傷や麻痺などの重篤な合併症を引き起こす可能性もあります。
もし、重度の腰痛かわからない場合でも、以下に当てはまっていたら重度の可能性があるので医師へ相談することをおすすめします。
腰痛が重度である可能性の症状をまとめましたのでセルフチェックしてみてください!
・じっとしていても腰が痛む
・背中が徐々に曲がってきた
・お尻や脚に痛みがある、もしくはしびれがある
・脚の足びれによって長く歩くことができない
軽度の腰痛であればプロインストラクターのもとでヨガを行う
軽度の腰痛であれば、1人で行わずインストラクターのもとでヨガを行うことで、腰の筋肉や関節の柔軟性を高めたり、血行を良くしたり、ストレスを解消したりすることができます。
最初から1人でヨガに取り組む場合は正しい姿勢や呼吸法が正しく身についていない状態であるため、筋肉の緊張や酸素不足を招き、腰痛を悪化させる可能性があります。
ヨガインストラクターは、あなたの身体の状態や目的に合わせて、ポーズの修正やアドバイスをしてくれるだけでなく最適なポーズや強度を指導してくれるので、安全かつ効果的にヨガを行うことができます。
おすすめのヨガ教室を知りたい方は以下の記事がおすすめです。
ヨガQ&A!腰痛持ちが気になっていること
ヨガで腰痛は治りますか?
ヨガで腰痛が完治どうかは、腰痛の原因や程度によって異なりますが改善する可能性は十分ありえます。
一般的に、腰痛の原因の多くは、日常の姿勢や動作にありますが、ヨガをすることで、腰の筋肉や関節の柔軟性を高めたり、血行を良くしたり、ストレスを解消したりすることができ腰痛の緩和に繋がります。
しかし、根本的な原因を解決しなければ、再発や慢性化の恐れがあるため、ヨガをするだけでなく、まずは生活習慣を改善することが、腰痛の予防や治療には欠かせません。
慢性腰痛はヨガで治りますか?
慢性腰痛ではないかと考えている場合は、ヨガをやる前にまず医師の診断を受けましょう。
そもそも慢性腰痛とは、3か月以上続く腰痛のことを指し、生活習慣だけでなく骨や関節、内臓、神経に病気があることが原因ともされています。
ヨガをすることで、腰の痛みが増すだけでなく、神経の損傷や麻痺などの重篤な合併症を引き起こす可能性もあるため、医師の診断を受けた上で、ヨガをする場合は、以下の点に注意してください。
ヨガで反り腰は治りますか?
ヨガで反り腰は治るかどうかは、反り腰の程度や原因によって異なりますが改善する可能性は十分にありえます。
反り腰は、腰椎が後ろに曲がりすぎている状態を指し、原因は、骨盤の前傾、腹筋の弱さ、腰の筋肉の緊張、姿勢の悪さなどが挙げられます。
ヨガを実践することで普段使用しない筋肉が使用され血流が促進するため、反り腰にも効果があるとされていますが、もし、反り腰をヨガで治そうとしている場合は以下に注意して取り組みましょう。
・骨盤を前傾も後傾もせず水平の状態を保つこと
・腹筋を使うヨガに取り組むこと
・腰の筋肉をほぐすこと
まとめ
本記事では腰痛改善に役立つヨガポーズをやり方とともに解説しました。
身体の状態と呼吸やポーズを正しく理解しなければ、思ったような効果を出すことは出来ません。
もし、腰痛の状態が重度であればヨガに取り組まず整体や医師へ相談し、軽度であれば近くのヨガスタジオで腰痛を治しましょう。
その他にもヨガ初心者が取り組む前に知っておくべきことはたくさんあります。失敗する前にも以下の記事を参考にしましょう。
ヨガのおすすめの服装
ヨガに通う頻度
ヨガの持ち物
ヨガ時の髪型
ヨガ前後におすすめの食事メニュー
ヨガ時の呼吸のやり方
ヨガの消費カロリー
ヨガの女性への効果
この記事を書いた人
Getfit編集部
山本 夏実
Natsumi Yamamoto
Getfitの編集部パーソナルジム選びコンテンツ責任者
学生時代は日本大学文理学部体育学科にてスポーツと健康に関する科学的知識・技術を学ぶ。
取材で訪れたパーソナルジムの数は全国45ジムを超える。
実際に24/7WorkoutやUNDEUX SUPERBODY(アンドゥスーパーボディ)などの大手パーソナルジムに通いダイエット(体重-8kg)・ボディメイク(体脂肪-8%)の経験を持つ。
自身の体験を基に、パーソナルジム探しをするユーザーのためにパーソナルジム選びのノウハウコンテンツを執筆・発信。
プライベートでは24時間ジムや暗闇ボクシングジムに通うことが趣味。
執筆記事例)